kowさんは天ざる大好き

創作に絶望すると、世界が反転した日記

一時の回想

去人作り続けて、相当経つ。
んなもんで、どんどんシナリオが古くなっていく。
シナリオができあがったころは、みんな有頂天だったんだけど、まあ、若さだろうか。


でも、シナリオが古くなってとても実感するのだけれど、
あのシナリオは、もう書けない。
@liceだって、もう多分、『あんな』シナリオは書けない。
成長したから、あれほど酷いシナリオは書かないのとは違う。


テクストよりもエクリチュールに比重の置かれたシナリオ。
つまり、ごくごく個人的なシナリオ。
シナリオ構造の輪郭だけが鋭くて、その輪郭に意味はない。
表現は文脈上、あるかないかぐらいの希薄な意味合いしかなくて、その輪郭だけが浮き彫りにされている。
自閉症的なのだ。


当初から、そういった古くささには耐性をつけておこうとは企図されている。
でも、それはそのときから失敗していたんだな。
そこのころ芸術は、超時代性にこそあると考えていた。
どの時代でも変わらない、価値が芸術なんだと。
だからして、そんなものがもし織り込まれていても、去人は芸術という領域では箸にも棒にもかからぬ。