kowさんは天ざる大好き

創作に絶望すると、世界が反転した日記

去人たちZERO -prologue- の内部リリースノート

去人たちZERO -prologue- のクローズドアルファを公開しました。
当初の予定よりはずれ込んだが、まずは無事クローズド版をリリースできたことを喜んでいる。

さっそく今回リリースした去人たちZERO -prologue-を少しだけ紹介――

すると思ったら大間違いである。

もちろんサークル代表としてはそうすべきであるし、それをしないということは怠慢といっていい。
だけど、現在のサークル代表という薄ら笑いを浮かべた仮面はどうもしっくりこない。
いま慌てて再度、詳細をつめて再発注したところなのでそれが届くまでは、個人的に何か書くのも良いだろうと思う。

同人ゲームをつくろう!

数年同人ゲームをつくってきてやっと少しだけ分かってきた。
同人ゲームを作る秘訣である。
同人ゲームに理念や理想は不要。
つくりたいと思ったときが作り時だ。何も恐れることはない。

同人ゲームを作ってリリースするために必要なことは

  • 出来るだけ少数のメンバーで
  • モチベーションを維持し続ける

ことだ。

趣味であろうと利益追求であろうと創作活動であろうとメンバーは少ない方が良い。
できれば一人。
人を増やしたくなっても一度考えてみよう。
メンバーを増やす前に、これを自分で出来る方法はないか?
昔は難しかったが、今ではフリー素材や、有料でもかなり手頃な素材がある。
それに置き換えられるかどうか、じっくり検討してみよう。
そんな風に一人で検討していると、「自分が同人ゲームをつくろう」と思っている自分が分かってくる。
このとき開発期間を短くするために、メンバーを増やすという安易な選択はほとんどの場合うまくいかないだろう。
メンバーを増やすと言うことはコミュニケーションの流れを統制し、共有し続けるという作業を発生させる。
これはプロジェクトリーダーという役職を新たに設ける必要があることを言っている。
そしてそれは往々にして、「同人ゲームをつくろう」と思っているあなた自身になる。
あなたは「同人ゲームをつくりたい」ですか? それとも「同人ゲームの製作を管理したい」ですか?

ではモチベーションはどうして必要だろう?
よくよく考えてみると標語のように乱発されて当然のように誰もが持っていなければならないもののようにいわれるこのモチベーション。
個人的にはコンサバとかリベラルとかカマドウマと同じぐらいに気色悪い言葉に分類されている。
正体不明でなにがどうなっているか掴めない。
個人的な問題だろうけど、何かを作るのに理由がいるのかと思う。生きるのに何か絶対的な理由がなければダメなわけじゃないと思っているが、これに似ている。
個人的にはモチベーションではなく、作り続けること、それが必要だ。

だがメンバーが増えればそうはいかない。
一般的な観念からははずれたキチガイが自分だけなら良いが、各人それぞれに動機と求める結果がある。
スタンダールの恋愛論みたいなものだ。
メンバーごとに少しずつずれたゴールをなんとか許容範囲に収束させつつ、開発コミュニティを有機的に発展させていくというアクロバティックなことをしないといけない。
これはアクロバティックなことで異常なことだ。
誰もが相手に配慮し、自分の意見と相手の意見の違いを分析して溝を埋めようなんて思っていないのだ。
1つの決定が、あるメンバーのモチベーションを上昇させ、あるメンバーのモチベーションを低下させるとき
あなたが「同人ゲームをつくりたい」ともった信念を貫けば良い。
――だけどそれは本当だろうか?
その疑問に取り憑かれる前に、まずはメンバーを最小限にすることをぜひ検討すべきだと思う。


ぜひ、良い同人ゲームサークルが沢山でてくることを祈っていると、
心にもないことを書いてこの記事を終える。