心温まる人狼を見よう ~ ももへの手紙
何もまともなことを書けないままだが、書き続けましょう。
人狼といえば、沖浦啓之監督のアニメーション映画で、今でもたまに見返すぐらい好きなアニメーション映画。
沖浦作品は、2012年にももへの手紙が公開された。
みたいなみたいなとしているうちに映画館での上映はおわり、DVD 化されて結局見ていなかった。
当時、プロモーションの気合いの入れ方と、話題性がちぐはぐだったのが印象に残っている。
今日は思い切って見てみようとおもって早速DVDでみてみた。
ももへの手紙
アニメーションの技術はわからないのでおいておいて、率直に見終わった感想としては
「ホンマに心温まるええはなしやな~。涙無しでは語れへんで。しかし、ワイの期待感はどうしてくれんねん……」
というのが直後の感想だった。
キャラクターの横顔の演技
人狼とまったく変わってない安心感。監督の連続性を感じられる表現。
まったく個人的な好きなポイントで演技としてはどうなのかな。
視線が恐い
キャラクターの視線が恐い。多くを語りすぎて恐いというのもあるが、大きめな表現で描いてあるので、個人的には人が恐くなる。
人と視線を交わすのが苦手な人間にとってはぐっとうなる。
人狼というのはある種の戦時下様相なので臭気は薄れていたけど、やっぱりきつい。
視線恐怖の傾向がある人はそう思うんじゃないかなあ? これ個人的なことなのかどうかは気になる。視線の裏返しでキャラクターのまばたきがすごくセクシーだった。
景色
見ているだけで楽しい。
「瀬戸内海を描きたい」
といっていたとはこのことかと思った。
大変贅沢。
でも、ふぐの薄造りを口の中いっぱいに放り込まれたような贅沢に感じた。もうちょっとゆっくり味わえると深い没入感が得られたかも。
3色刷りみたいなテカテカしたアニメ見過ぎた貧乏聴覚のせいなんだろか……
たしかに、ルーブル美術館に行ってもなんも理解できる気はしないな……
あとは少しネタバレある?
ネタバレっていうほど、予告編から想像する以上のことはあんまないと思うけどな……
ストーリー
小学6年生の少女が父との離別という喪の作業。そこに妖怪がはいってきて一悶着という。
前にもいったように、想像以上のことは何もない。個人的にはストーリーなんて形になっていればなんでもいいとおもっているので、途中で見るのを放棄することはなかった。
キャラクター
個人的にはストーリーはどうでもよくても魅力的なキャラクターには目がない。
妖怪については何も語られることがなかったので悲しい。語りはじめると妖怪大戦争になってしまって大変なことになったのかもしれないけど、ストーリーが破綻しても大戦争になってたら個人的なスマッシュヒット間違いなし。
おしなべてキャラクターが平べったく感じたが、アニメーション表現のほうは質感があるのでそのギャップが妙に不気味だった。
もしかして、これ視聴者のソーシャルサバイバルテクニックによって全く印象違う……? という不安感を煽る内容であった。
アニメーション技法?
アニメーションの表現も歴史的な文脈が多くなってきたせいで作画についておいそれと語れない状況なのは残念だけど、アニメーション表現は人狼の流れそのままで、ある意味の安心感があった。人狼がCGを使っていなかったこともあり、特にももへの手紙ではCGとの相性はきつかった。
キャラクターの所作は細かくみていたら切りがないので追っていないが、人狼よりも贅沢だったと思う。
小学6年生の少女はエロいのか?
表現としてエロくなってしまうのだろうか?
幼女といえばジブリだが、どのぐらいエロいかをじっくり考えてみる機会がいまま個人的になかった。エロに新たな新境地を迎えた今、改めてジブリは見直さなければならないので比較はできない。
ももは私服、パジャマ、スク水、お風呂とそれぞれ典型的に描かれている。
今回感じたところではスク水のところのエロさはなかなかだと思う。
喪の作業の隠喩として、橋の上から飛び込むという、意味があるシーンではあるとおもう。最初は飛び込めないももが終幕では飛び込み受け入れるという、一言でいうと味も素っ気もないやつ。
あらゆる記号をまとって、躊躇っているシーンのエロさは14歳が13歳へとタイムスリップするような興奮と喪失感を伴う。
あっ、あっ、いま、電波を受信しました。これ以上、このパラグラフを書いてはだめです。
続きは家畜人ヤプーを再読してからにします。
勝手な連想をかきたてる愉しさ
アニメーション作品では連想が楽しい。
まったく無意味だけど、個人的には見ている途中の想起がたのしかった。
バビロンプロジェクトといえば嵐
- ポニョ
ポニョといえば海。
- 老人Z
やっぱ老人も描けるのいいよね
- パプリカ
いろとりどり
そういう演技もいいよねえ
暗いなあ
やっぱり、アニメーション映画みるのは楽しい。
変わった見方かもしれないけど。