kowさんは天ざる大好き

創作に絶望すると、世界が反転した日記

6月11日(木)

朝の体験が徐々に改善に向かっている気がする。あやの気配はするがまとわり疲れる前にふとんを脱出すれば自分の意思で活動ができる。要因は何だろう。お酒を飲むようになったというアンチパターンがあやの体力を奪い、代わりにオレの肉体が蝕まれているという悪魔の契約のせいか。日光によってオレの本来の地肩がもどってきか。肉体活動量そのものを増やした事によるホルモンバランスが整ってきたのか。それともただの精神的な波でたまたま良い時期なのか。施策をいっきにやり過ぎて因果関係がわからなくなって検証不能。結果ファーストだとすればそれでよいが、継続するためには過程の検証は必要だ。まあ、即時レスポンスでないものの検証って数字遊びになってしまいがち。

午前中は馬カフェ、タンブルウィードに行く。先にパイパーマートにでかけてにんじんを買う。キモサベにおやつをもっていけばキモサベの好感度ステータスはぐっと上がるだろう。カフェにいくとどうしても乗ってみたくなるから困る。短い期間で集中してレッスンをうけているので上達がみえて面白い。キモサベもとてもかわいい。乗ったあとにキモサベの身体を拭いてあげながらキモサベと雑談するのが楽しい。馬の男の娘バーにどんどんお金をどんどん吸い取られていく。今日はにんじんもあるので、キモサベもめをひんむいて喜んでいる。果物のほうが好きという情報を得たので、次は別のものをもっていこう。

お昼ご飯にハイパーマートの半額お弁当をたべる。ぐったり。ふとんから魔の手が。二時間ほど意識を奪われる。目覚めたあとにふとんから逃れる。はあ、危ないところであった。
アイスコーヒーを淹れる。キモサベに負担を減らせるようにもっと乗りたいなあなどとぼんやり考える。

ヨドバシオンラインで買ったエアコンが今日、自宅に届くらしい。取り付け工事もしないのでうちにとどくのか、とヨドバシのサポートに架電。十分ほど待たされて繋がる。
一言でいうと「配送だけというのはない。取り付け工事と配送は同時なのでご安心を」ということだった。しばらくしてチャイムがなってでると「エアコンの配送」だという。取り付け工事の方では、ときくがきょとんとしている。うちはヨドバシから配送を委託されているだけで、前後のことはわからないという。責務が明確に分離されている。彼らを責めても何も生まないし、彼らの仕事自体はなんの瑕疵もない。オレをいってエアコンを受け取る。少しイラっとしている。頭を冷やさなければ。お風呂にはいって身体をほぐす。そしてアイスをかじりながらヨドバシのサポートに架電。再び、十分ほど待つ。コロナ禍でオンライン注文が増えれば問い合わせも増えるだろうし、サポートデスクは人員削減してるだろうし、この手のサポート崩壊はどこでもおこっているだろうなと想像できる。待ち時間はイライラしてもしかたない。ネットでもやってゆっくりと構える。サポートに繋がったあとにこれまでの事情を伝える。「お客様のエリアが特殊なエリアになっているので配送が先にということがあり、正常です」という説明。取り付け業者からはいつ連絡がくるのかを聞くと、配送日がわかっているので、注文後一週間前後で先方から電話がかかってくるとのこと。もう注文して一週間たっているんですが、かかってきてないですよ、というと困った様子。他人に期待しない。イライラしない。請負業者の電話番号だったり会社名を教えていただけますか、聞いたが、サポートでは情報をもっていない、どこに割当たっているかわからないとのこと。頭が痛い。対応してもらったサポート担当はまだサポートスキルが低い気がする。典型的な問い合わせ対応をこなすことがほとんどなのではないか。多忙で電話をさばく回数のみを評価されていないだろうか。イレギュラーパターンでのサポートで問題を解決についてよりよい提案が不足しているような気がする。全員が高いサポートスキルである必要はないが、サポート範囲をきめて典型的な質問の担当とハードクレームやイレギュラーはエスカレーションして専門部門で折電対応とか、サポートの質を向上を期待したい。ヨドバシの物理店舗が近くにあるわけではないなら、わざわざヨドバシオンラインで大物家電は買わない方がよさそうである。大型ECショップの難しさもあるだろう。物理店舗とオンラインサイトの注文管理、引き当て、請求、発送。ここまでの仕組みは他社ECサイトと遜色はない。それ以降のプロセスに課題を感じる。特殊配送荷物はエリア毎に複雑に構築された自社の配達網があり、さらに提携工事業者との連携、これらを全体最適してリードタイムを短く、トレースできるようにし、かつリアルタイムでステータスを管理する、なんて日本の技術力では無理だ。電話とFAXによる電信が蔓延していそうである。日本の水準において組織横断して最適化、仕組み化を浸透できる力もリーダーシップもない。日本、悲しい。みんな一緒に衰退していきましょう。

今日は夜からエクリプスの打ち合わせ。記事録を用意する。プロダクトともにチームも成長していかなければならない。私たちはどのようなものを作るべきかまでは決まっているが、何を作るかは決まっていない。何を作るか、誰もがやきもきしているが、もうそこにいってよいのだろうか。そもそも個々人がたまたま集まったこのグループが本当にチームとしてやっていけるのか、むきなりが必要ではないのか。議事録を作ることで自分が不安に思っていることが整理できる。
夜に紛れてあやがくる。一緒にコーヒーを飲む。コーヒーをおいしく感じられない。

ミーティングを開始する。ラーメン大好き河合さん、行方さんが先に集まっている。あやが首に手をかけて「いかないで」と微笑んでいる。その程度で人は死なない。だから、その行為が奇異で不気味だ。あやの手が首にかかっている。オレはオレにしか興味が持てない。インターネットの先にラーメン大好き河合さんや行方さんの物理的身体があると思えない。あやの行為はそういうデバフ効果があるようだ。つまり自分自身を意識させることで世界からの切り離しをさせてしまうのだ。倦怠感を取り払うために飲み物を飲む。軽い体操をする。深呼吸をする。発声練習をする。声がでない。絞り出す。
ミーティングの議題はいわゆる「企画」の段階に入る。チームビルディングという観点でインセプションデッキをつくってきたが、次は「プロダクト」という観点でロードマップをつくり、インセプションデッキと紐付ける。インセプションデッキという確固とした土台を元にくみ上げる。プロダクトの段階設計、いわゆる開発ロードマップ。個人的にはロードマップは嫌い。政治的意味合いが強くなってしまう。そしてロードマップが「固定されたコミットメント」として誤用される。機能、品質、納期のトレードオフでロードマップは可変である。「不確定要素」というものが多く含まれている。だからロードマップはコミットできない。納期は絶対の単一の制約ではなく、トレードオフスライダーのなかで調整されるべき可変要素にすぎない。こういったプロジェクト管理における誤用の弊害を身にしみて感じていると、ロードマップという形式が憎くなる。それでもロードマップは必要。アジャイル開発の肝は大きな問題を小さく分解すること。達成可能なタスクにまで小さくすること。小さい問題を高速で解決すること、問題解決の結果が正しかったかをすぐに検証すること。またそのプロセスでチームが持続的に成長すること。ロードマップはその第一歩。その意味でオレはプロダクトの段階設計をしてみませんかと、河合さんと行方さんに提案しやってみることに。オレも初めての議論なので作成プロセスの試案をだしてトライアンドエラーで進める。無制限に段階が広がってしまうの、最終目標を「いつまでにだしたいか」を仮置きして議論を進める。トレードオフスライダーでは納期が優先順位がもっとも低い。それでもあえて思考に枠を設けることで、議論を進めやすくする。議論の結果、仮置きした期限が無意味な制約であればとっぱらってしまえばよい。メンバーが納期に執着しないようにファシリテーターが注意を払えば良い。議論の前衛と後衛。議論しやすい土台ができたところで一旦、一息入れる。
ゲームを作ったことがないんですよね、と河合さんにふる。河合さんはむっとしたように、前も言ったけど作ったことないですよと口をとがらせる。河合さんは議論がまだ煮え切っていない状態にナーバスになっていたかもしれない。十四歳末期に訪れる老年性の同じ話題をの繰り返し病を許容してもらえるようにあとでこっそり河合さんにお願いする。オレは慌てて別の話題に逃れる。冷や汗。
段階の設定は予定したミーティングの時間までには大まかに決まった。ノープランで臨んだがざっくりでも切りの良いところまでできたのは良かった。実現性はべつになんからの見通しがたったことはチームにとってもよい材料となった。河合さんや行方さんが強いモチベーションで議論を進められたのも大きい。

ミーティングのあと寝なければと思うが、脳みそにギアが入っていて眠気がこない。規則正しい生活リズムは崩したくない。寝るためにお酒を追加する。一定量を超えると酒量のリミッターが外れる。これが問題で断酒したわけだからこの状態は再発といってよい。