去人たちを作れなくなったうつ病プログラマーの地方生活日記

創作に絶望すると、世界が反転した日記

9月2日(水)

スヌーズとの戦い。眠い。うつ性のけだるさがないのは救い。なんとか気合いで起きる。今日はキモサベにどうしても会いたくて午前休。タンブルウィードに行く。

朝一だと、女将さんも厩舎のお手入れでてんてこ舞い。どーも、おはようございます、キモサベを出すので馬装しちゃってね、という慌ただしい感じ。そしていつものゴルゴ先生の突然の登場。ゴルゴ先生はどこかに隠れていて、オレが夢中になっているときに表れてわざと脅かしているのだろうと思っている。無骨なあいさつがまあかっこいい。ゴルゴ先生につれられてキモサベが厩舎からでてくる。久しぶりの初恋キモサベ。きゅんきゅんする。洗い場でつながれたあと、おはようとあいさつをしてさっそく、筋肉質の身体をさわさわする。がっしりしててかっこいいなあ。なにさわっとんねん、という表情でキモサベが見返してくるが真っ黒い目玉がくりくりしてかわいい。首にしがみついてぎゅーっとしたくなるが、がまんする。まず、ぬれタオルで顔を拭いてやる。左右の目ヤニをふきふき。真ん中の鼻筋をふきふきするが、ここだけはキモサベがいやいやする。警戒心が強い動物だし、たぶん中心線となる部分は死角になっているのかもしれない。しっかり横について、自分がいることを認識させて、ふきふきすることで心配ないサーをアピールする。ブラシで全体を綺麗にすると鞍をつけて、頭絡をつける。はあはあ、30分近くたっている。でもキモサベがかわいいから許す。おやつにもってきた、バナナを一本あげる。相棒きょうもやっていこうぜ。
レッスンは間が開いていたので最初はまったくキモサベを呼吸があわない。というより、オレの独り相撲。キモサベは馬上でばたばたしているオレがなんの指示を出しているかわからなくて、ぼんやりと進んでいる接待乗馬。あかん。オレとキモサベの赤い糸が切れてしまう。ゴルゴ先生の指示は、つま先に力をいれるのではなくて、かかとに体重をかける。「わたし、かかと固いんですよ。うんこ座りもできなくて」と言い訳じみたことをいうと「いや、そうじゃない。力をかけるところがまちがっている」ときっぱり。どきどきして心臓爆発しそう。100%まじりっけなしで否定されるってなかなかない。怖い。でも、ゴルゴ先生のキャラクターとしては正解。自信があってしかもこれまでの指示は間違ったことがない。オレは言い訳してごめんなさいと内心しょぼくれながら、指示を信じてバランスを崩してもいいからトライする。上半身の力が抜けている、肩の力が抜けている、手綱が張っていること、両手は蔵の前において動かさない、キモサベに進路を指示するのはコーナーの手前から、呼吸をおおきくして全身のちからをぬく、軽速歩は股関節、ふともも、ふくらはぎで立つ、上半身でむりやり立つことをしない、キモサベの足並み、突き上げ、しゃがむときに足で抱え込んで速歩の合図を送り続ける。完全に頭がパンクする。いまのメイン課題はかかとを下げて立つ、ということだ。「1つ1つ上達していければいいですよね?」ときくとゴルゴ先生がいう。「同時にやることに意義がある。結局は馬と人が互いに楽に乗れるためのスキルであって、1つできたからといって乗りやすくなっているものではない」。なるほどなと思う。オレは問題を統治分割法によってシンプルにして解決しようとした。一方で、その分割された課題は他の仕草と結合することによって価値を生み出す。小さいタスクと継続的インテグレーション、と理解した。小さいタスクにしてそこだけに集中しているとする。でも結合したらエラーになった。これは大きな手戻りである。小さいタスクに注力しつつ、継続的インテグレーションすることで失敗も小さくしてより巨視的な視点で価値を後戻り少なく着実に成長させていく。どの体験としてコーチングはそのように体得される、というのを思ってこれは深い知見だなあと思った。

午後は仕事。シデムシ隊は前衛の丹波さん、浦野さんペア、後衛のオレというスリーマンセルをとることになった。しんがりはまかせろ。オレは笹野マネージャーがはいってこさせないように、チーム自発的に追い立てる。笹野マネージャーがらいわれるまでもなく自チームで外部の状況を判断し、コミュニケーションをとり自分たちで判断し、共有する。どうだぐうのねもでなかろう。はあ、オレはしんがりか。また、損な役回りだけど、逆にいえば後門の虎さえいなしていれば、自由に作業ができる。チームビルディングやチームの成長につながりそうなアイデアを準備して提案できるともいえる。ここはポジティブマインド。

夜はエクリプスの打ち合わせ。プロット原案者である行方さんのブラッシュアップが終わっていないので今日は短い連絡会だけ。なにやら、ラーメン大好き河合さんが服の整理をしているらしく、むずかしいブランド名が飛び交っている。行方さんも服飾関係に詳しいのでついていけない。つねに一張羅のオレはだまって聞いている。そして服で身を守ることなくなったなあ、とも思う。十二歳のころは肌を出すことがまったくできなかったけどいまでは全裸で外にできることもできそう。合法ならだけど。
ついでに、簡単な非機能要件を確認しておく。配信プラットフォーム、拡張性、移植性、耐障害性、保守性、コスト。インセプションデッキを具体化する形だ。そもそも全員がイメージもっていたことだけどすりあわせる形。さくっと提案がでる。これに適合する技術選定をしないとな。

打ち合わせがおわって、少し執筆作業。気分はのらない。でもキモサベがかわいかった。回想の中でも愛でたい。それだけでもする。
お酒をのんで寝る。