kowさんは天ざる大好き

創作に絶望すると、世界が反転した日記

【去人たちRebootCamp#001】 合宿日誌――2日目

 二日目。エアコンでぬくまった部屋で起きる。毛布一枚だったのでちょっと寒い。トイレに行こうとドアから外に出る。冷たい。冷たいが思ったほどでもない。昨日なんだかんだで、ビールとホットウィスキーを飲んで少し酒が残っていて身体がほてっている気がする。
 湯を沸かし、前日に仕入れていた朝飯のカップラとパンを食べる。フリースをきてもこもこしながらアウターを着込むと寒さを感じない。
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 食べながら今日の予定を考える。指先が冷たい。不思議なのはこの状況でカップラを食べているのに周囲の景色はぼんやりしている。眠気や疲労はない。ありふれた空間でありふれたことをしているような感覚が残っている。なんで、自分で興ざめしているのかなと思いながら朝食を食べ終わる。
 キャンプ場の売店で洗濯用の洗剤二つと薪を二つ買う。疲労から回復しコミュニケーション魔法の MP は全快していた。いくつかの魔法を繰り出してなごやかに会話する。自転車の話を少し、施設の話を少し。宿泊施設はバンガローを申し込んだけど、超絶グレードアップしてオートロッジになっている。

昨日のぼく「え!! 同じ値段でオートロッジでを!!」

 まあ、当然の反応ですよね。2500円の格安プランでとまってるのにいいんだろうか。自転車の人は温泉から遠いと湯冷めしてしまうこということで、バンガローではなくて近場のオートロッジにしてくれているそう。冬季だから空いているてるからできるんだろう。あと、ほかに1,2組オートロッジを利用する方がおられたので「共同施設」の掃除なども含めて効率がよいというのもあったんだと思う。バンガローは誰も宿泊していないので、炊事場、トイレを使用可にするだけでもかなり手間でしょうし。

 薪を持って帰り割る。ナイフで薪を割る。バトニング。

モーラ・ナイフ Mora knife Companion MG (ステンレス)

モーラ・ナイフ Mora knife Companion MG (ステンレス)

 薪は焚き付けがあればなんとかなる程度にすでに割ってある。細めの薪を数本確保しておけば問題なさそう。でもバトニング楽しくて割りすぎる問題が発生。投入量で火力調節しやすいのでまあよしとするか。
 モーラ・ナイフでのバトニングは初めての楽ちん。薪に節があると。そこの部分がやっかいですが、そこを回避するように刃をいれると割りやすいです。杉の木の薪だったのでそれ以外だと々なのかは試してないです。フェザースティックは練習してみましたがあれは練習が必要。どうせ、バーナーとマツボックリで点火する予定なのでいらないんですけどね。

 さて、焚き火の準備もすんだし散歩にでかけよう。

 ダム。キャンプ場はダムの壁の横にあって威圧感があります。
 キャンプ場内からみるとこんなんですが
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 これを上からみるとこんなん。

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 さらにダムから身を乗り出して下をのぞくとこんなん。手汗ががとまらない。あ、あい きゃん、 ふ、ふ……ふら…………

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 そんな感じで巨大建造物に少しだけテンションあがり少しだけ生気を取り戻す。しかし破壊されたら生き残る確率皆無なところにいるんだな。いや、まあ、いいんだけどさ。
 ダム散歩から続けて、遊歩道を散歩。冬季なので誰もとおらないんだろう。ちょいちょい倒木が行く手を阻む。

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 景色は美しいと思うし、風の音、鳥の声もすべて良い。そして自分はたった一人でここで崖から落ちたら当分気づかれないだろう。状況はすべて楽しいのに、なんでこんなにぼんやりしてるのかな。色が戻ってこない。

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 散歩から帰ると13時すぎ。少しだけ、去人たちの振り返りをやる。(申し訳程度の去人たち Reboot Camp 要素なんなんだよ……)
 15時になり晩飯のBBQの買い出し。ネギは幸せな生活感のシンボルだと感じるよ、つくづく。

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 ふやけるほど温泉につかり、焚き火とBBQを開始する。日は傾き初めて、日没はすぐそこ。一気に寒さが増してくる。
 寒冷地用のガスじゃないので 火力が弱い……BBQ が弱火すぎる。グリル用かまどだし、焚き火で焼くか。クッカーが真っ黒になるんだろうな……
 完全に日が没すると、寒さはピーク。いや、ピークは朝方なんだろうけど、フリースだけじゃ限界かも。焚き火にしがみつく。これ、のんびり焚き火でつくろぐとかいう状況じゃねえ。薪をがんがん投入せねば。
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 薪二束が2時間足らずで灰に……

 室内に退却して、改めてホットウィスキーを飲む。ふう、ふぅ。
 明日の天気予報では氷点下7度。あるある、たまに寒い日、あるよね~。

 ホットウィスキーを飲みながら去人たちの作業。(申し訳程度の去人たち Reboot Camp 要素なんなんだよ……)
 悪いと思ってることがたくさんでてきて、気が滅入る。分かっていたけどさ。なんだよ、このキャンプの目的は認知療法的解決なのかよ。一人でブツブツ言いながら作業をしているとウィスキーが進みすぎてまどろんでくる。
 静か……。いや、静か……じゃない。サルがまわりできぃきぃいいながら縄張り抗争でもしているのだろうか。

 その日の夜、みんなで飲みに行って一人だけ置いてけぼりにされる夢をみる。起きた後にはっとなって、ちょっとだけうれしかった。