kowさんは天ざる大好き

創作に絶望すると、世界が反転した日記

07月28日(水)

不眠症でぼりぼりとプロチゾラムを食べていた。気付いたらタタミの上で寝ていた。午前6時。眠気はない。頭は鈍重。仕事を開始する。
頭が冴えていないので Slack チャンネルの棚卸し。ほとんどみていないチャンネルから退出。
その後、アイスカフェオレをがぶがぶと水のように読み、目を覚ます。仕事を再開する。

オレはチームから脱退したため、ソロ活動がメインになっている。なんといってもオレは念願は精神障害者3級に認定されたからな。何がおいしい? 障害は所得税控除がめっちゃおいしいんじゃ。すんません、きちんと働いている方支えて頂いて、我々障害者はまともな生活ができております。感謝感謝。

仕事は簡単。どちらかというプロジェクトマネージャー、という役職をやっていればわかることですが、ソロでワークするということは、プロジェクトマネージャー兼プログラマーなのです。たとえばフリーランスで外注要員のかたも「勝手に」そういう振る舞いを期待されたりしますよね。
オレは、「こうしたい」という要件に向かったときに、真っ先に考えるのかステークホルダーなのだ。仕様、設計、実装はまあ自分のレイヤーでなんとでもなる。ステークホルダーだけは「制御するのは難しい」というのが経験則だからだ。

まず、目的に到達するための道筋をシミュレーションする。自分たちだけががんばる、関係者にもがんばってもらうパターン。この組み合わせでどの方針で行くかがきまる。今回は関係者には負担をかけず、われわれサーバーサイドで互換性を維持する、という方策を考えた。トータル工数のはなしではなく、プロダクトに価値が生まれるのがそっちが早いからだ。

話は変わる。今日は下半期の評価フィードバッグである。
評価フィードバッグの結論は

  • ベースアップ
  • 現状意地
  • ベースダウン

がある。ただし、さすがにベースダウンは「よっぽど」でなければないので、維持かアップするかの2つである。
そして当社は平均昇給率を4%と公言している。IT業界平均、俺の年齢から考えれば「普通にあたらけば」 2.0万のベースアップが基本になる。


上半期は休職こそしたものの、じぶんなりにやれることはやった。
リモートワーク×ソロなのでコーディングは進んだし、実績も申し分ないと感じていた。
だが結果は、ベースアップゼロ。

いくつかストーリーを考えた。
平均給与×平均昇給率3%×従業員。昇給率の大体予算は4000万ほどあるはずだ。それを消費するもよし、あまらすのもよし、それは評価を決定する人多たちだ。

# 仮説1.予算は一部の会社のメインプロジェクトメンバーに配分された
いわゆる見舞金として振る舞われた。下半期の実績とかではなくこれからさきのプロジェクトととして。
当社は有名なエンジニア、技術者にその能力以上の対価を払っている(と思っている)。
知名度は大事だ。「△△業界で有名な○○さんが働いているならイイ会社に違いない」という意味で仕事をやってほしいといういみで高単価で依頼している可能性はある。

# 仮説2.予算は若手をメインに分配された
新卒採用されたメンバーは初任給が低いのでベースアップがあった。でも全体の人数からしても、昇給率4%の予算を使い切ることはなさそう。これだけの要員はなさそうだ。

# 仮説3.優秀なエンジニアへの再投資
これはあるのかなと思っている。当社の採用している技術スタッグがニッチなのでどうしてもその業界の「権威」的な方々が集まってきてしまう。
そういった人たちは技術雑誌に記事を投稿したりして、「業界内」での評判がすこぶるよい。そこにおいて当社サービスの改善につながる、という首脳部の考えがあるならそれはそれで否定するものではない。


さあ、お朝も終わった仕事しよう。
午後からは上半期の評価フィードバッグ。

正直期待していない。ベースアップしたら、おーそれをよくやったなといいたいぐらい。だから「なし・なし」のフィードバッグ、を予期している。
事実、そのとおりで「及第点の仕事をしている」という評価。

オレ「この評価はアベレージと思っていいです?」
上司「いいでしょ」
オレ「昇給率4%と食い違いますが?」
上司「ぼく、あれ分かってないんですよね。過去、マネージャーとしてやってきて平均4%だと感じたことはりません」
オレ「社長がウソをいっているか、偏った昇給を行っている、という認識でいいですか?」
上司「……」

冷静になった。上司は社長じゃない。恨みをもって問い詰める相手でもない。上司はむしろ、被害者に近い。
オレは嗤って上司に言う。
「公平でないことを公平でないというのは大事なことだから。でも上司にいってもそれはうまくいかないのもわかります。でも、たぶん、昇給率を公表したことが間違いなんだろうと。それだけは伝えて起きたいと思いました」

人がやりたがらない仕事をやろうとした。それはポイントアップである。だが、その人がやりたがらない仕事を効率化したところで、誰も褒めてくれない。
給料に感心をもつ上司がそこの効率化に興味をもっていないからだ。下層のゴミはいつでも替えがいて、辞めようがどうしようが感心をもっていない。文句をいってやめても別の人間を雇うだけだ。そしてそいつが辞めたあとでもなんとでもなる人材だ。

業界の問題ではないだろう。
コスト削減と業務知識、運用知識、保守知識がこれほどまでなんにも理解されないとは。

05月31日(月)

 復職後は会社で退屈なリファクタリング作業を一人でずっとやってきた。
 この一人というのは逆説的な「最小チーム」だと思っている。その一人チームのなかでかってな想像野のもと仕様を策定して実装していく作業の繰り返し。
 結論から言おう。
 こういうった作用形式ははオススメしない。知識が属人化するる。知識のドキュメントをつくったとて、どこまで読まれるか、理解を深めてくれるかはコントロール不可能。
 でも、一方でこうも言える。

「自分が属人化している。その中で誰よりも最高のパフォーマンスを出せる」
という、この時にその状態を続けるならば、真っ先に考慮するのはいま自分がしている作業が他のメンバーができるかだ? 
言ってしまえば、同じ品質で引き継げるか、である。独善的である問題に対するソリューション(≒成果物+運用手順)を作り、運用メンバーに「引き渡すことが可能か?」ということを考えなければならない。

PMBOKではプロジェクト成果物はプロジェクトチームがつくった資産(ソースコード、ドキュメント等)は運用チームに引き渡され、それが「運用」されることによって価値が発生する、といっている。これにはレガシーシステムを扱っているオレとしては120%同意である。逆に何を心配しているの?ときになっている方もいるだろう。実は「プロジェクト」というものは関係内のなかでも優秀なエンジニアが対応する。それが終わると、ジュニアエンジニアが「運用、保守」をまかされることになる。スマートに機能をみたす実装をしたプロジェクトチームメンバーと、今後その機能が続く限りメンテしつづける保守メンバー。この間にあるモチベーション、個人的なモチベーションの熱量の差などは組織において表面化されない軋轢として記録される。つまり、若手の離職、ボイコット... などだ。

実は最近、わたしもその引き継がされる側にたったことがある。エリート、上級職員が実装し、ユニットテスト、機能テスト、統合テストが完了し、リリースされる機能が、プロダクションとして運用し始めるにあたり、いきなりわたしたちの運用、保守対象になったのだ。別に初めてのことではない。でも筋が違っている。引き渡すつもりながら、引き渡すためのドキュメントは最低限必要だ。

思った。オレがおかしい。常に引継ぎにおいて仕様書、運用手順書、運用に関するQAのミーティングがあると思うな。ソースコードだけが真、ドキュメントなど役に立つだろうか? 仕様書は必要で、ドキュメントも必要だ、とオレは誰が否定しても言う。ソースコードに意思はない。意思の結果、出力されたのがソースコードだ。だからそれを作ったひとの言葉を聞かねば、障害の「善し悪し」すら判別がつかないのだ。これを残ながら、というコンテキストではいいたくない。実装者が運用を何も考えていないアホだったから、という正しい言い回しで説明できればと思っている。

オレはコードをコツコツなおす。あの人の、プルリクエストは間違っている。オレのプルリスクエストも間違っている。
自分が完全に正しい訳じゃないと知りつつ書いたコードは多様性に書く。
受容可能な窓は大いに越したことはない。いまその窓が役に立つか立たないかは関係ない。
窓は将来の可能性だと思う。

05月28日(金)

 目を覚ます。午前五時。畳の上で寝ている。悪くない、オレは酒を飲んで泥酔し気持ちよく寝ていた。そこがどこかは関係ない。窓の外は白み始めている。もう夏だ。夏は好きだ。
 オレは布団に入り寝入る。仕事開始まであと三時間寝るのだ。

 九時三十分。目が醒める。仕事の時間だ。仕事とはなにか? わからない。仕事のために仕事をするのじゃない。オレの自己実現の手段として仕事をするのだ。わははは。うそうそ。オレの自己実現の手段として仕事をするだって? そんなこといってるのやつヤバいにきまってんじゃん。いや、まあオレだけどさ。そんなにさあ、斜に構えることないんだよ。仕事は生きるためお賃金のためにやっているんだろう? それを無視して自己実現とか笑える。

 仕事を終える。仕事はゴミ屑じゃない。仕事は価値がある。仕事はオレの労働力を投下することによってその価値よりも上回る価値を生み出す。やったー。オレはこれで安心して死ねる。
 そう思って病院に行く。

 いつもの診察である。雑談とクスリ。別に雑談が診療じゃないといっているわけじゃない。雑談というコンテクストのなかで脚色されないオレの生活環境イベントを引き出してくれる。睡眠、食生活、運動、飲酒。良いか悪いか、先生には及第点の回答をする。虚偽はいっていない。ニュアンスが正しいか、といわれれば、微妙と答える。
 そんな緊張感のある会話の中で強く感じることがある。いま、知られようとしていることだ。先生に意図があるかないかは分からない。ただ話を引き出そうというニュートラルな立場がうかがえる。宗教勧誘のプロが、汎化された人間課題を投げかけて、あなたもそうでしょう? でも神はこういうこともいっているんでしょ? などという安直な誘導はしない。他人は怖い、けど、話してみない? という提案程度のゆるい問いかけをする。
 オレには医者でもないし、正しい問診のことはわらかない。ただなんとなく、日常会話の中からクライアントの症状をおもんぱかることもできるんだろうとしかいない。希死念慮はだいぶなくなってきた。意欲はほとんどなく低空飛行。たまに、自身にとってはきっかけが思いつかない強い不安訪れる。これ頻度がふえてきた。この場合は、皿を壁や、床にたたきつけた割ったり、汚い言葉を叫んで喉をからす。「クソッタレー、しねーしねー!! くたばれ、ファッキュー!!」がオレの好きな暴言だ。

診察の最後に先生は言う。「以前に比べたらダイブ良くなったようで良かったですね。まだ苦しいでしょうが、ぜひ、維持しましょう」
オレがキチガイになって本気で治療が必要だと思って欲しかったが、残念。病気ですらなく、ただの非モテを拗らせたおっさんに対するまともなアドバイスしかしてくれない。小中高と、そこそこの彼女がいて付き合ったり別れたりしながら18才には結婚し、20才台には子どももいる可能性がある。ばかやろう、子どもなんてなんの役にたつんだ。肉団子にしてしまえ!

オレは女性の制服に取り憑かれてしまった。それを固着という言葉を使う人もいる。残念、固着ではない。ただの復讐だ。学生ものをロリータというジャンルに括るがこれもちょっと違うのではないかと思う。失われた時をもとめて@高校生(90年代)こそがファンタスティックな世界なのだ。

いや、まて。年上に先生にそれをいってもつたわらない。要約して伝える。
「この世界には生きる価値がないように思える。もちろん、主観的に。だから、諦めてだから死のうとも思える。一方でそうじゃなくなる未来に希望を感じる。だから死にたくない」
「どういった希望なの?」
「なんとなく、オレが生きやすい世界です」
「でも、あなたの生きやすい世界はこない。生きてる間は、とくに。といったら?」
「それは仮定ですよね?」
「ええ、仮定。でも確信があるわ」
「なぜ?」
「これは、正解がある話じゃない。私がそう思った、という事実と、あなたがそう思ったという事実のバックグラウンドとその論理性で評価して優劣をきめるかい? それも時にはいんだけど、これはあたしの直感の話し。だから一旦その考えから解放されるべきなの」
「ちょっと考えてみます」
 おれは診察室をでた。

 自転車で自宅に帰る。夜になると外気温が下がる。ウィンドブレーカーを着て帰る。でもペダルを漕いでいる間、主治医の言った言葉がずっとこころに引っかかっている。死ねば良いと見捨てられたこと、しかしオレの人生にはそれをするほどの魅力がないこと。選択肢は削られ、オレがなすべきこととはなんだろうか。開発メンバーの顔が浮かぶ、親戚の顔も浮かぶ、去人たちのオリジナルメンバーの顔も浮かぶ。オレは誰に報いればいいのかと考えてしまう。報いる? 違う、これはちがう。本当に、オレこそが去人たちのことを知っていないと行けない。監督でありディレクターでなければならない。一番やりたくなかったしごとだ。@lice がやるべきだ、でも @lice はオレが暴言を吐いた以降、一度も口も連絡もとっていない。@lice に笑われるようなものを創ってはならない。あいつに笑われたら世界の終わりだ。オカルティックビブリオマニアのお手並み拝見だ。

 画面のテーマが大事だ。正当性を維持するのか、テーマを強調するのか。ここにおいては「テーマを強調」を選ばねばならない。既にできているモノを移植するわけだから。それに、以前のリリースについてオレは全面的にアグリーであった。適材適所でいいことができたとおもっている。そりゃ、プロからしたらもっちいのがあるんだろうが、そんなのは関係ない。


できたきたものをみて「完璧すぎる、リテイク」とはいえない。はやり、それは完璧なのだから。感情移入的まがった費用である。作品には「コンテクスト」が必ずある。ある場所Aで出したい絵画は「正しさ」ではなく、物語のコンテキストとその顛末の中にしかない。それを良い取って描いた絵が認められるのかどうか、というギャンブル的な話である。
「で、ギャンブルに身を任せて、いまもたくさん稼いでいることだろうな」
「あんたバカね。でも、気が向いたら連絡先を教えてあげる。


木が遠くなる。ココは自室。オレは酒を飲んでいて、理性の半分以上は優に失われて言う。
さような。眠剤をかっこみ、酒を干す。さようなら。今日。

05月26日(水)

身体が重い。動かない。限界の時間。這いずり出す。這いずりだして執務室に向かう。PCの電源を付ける。勤務開始のボタンを押す。
何も変わっていない。繰り返されている。暦だけが進み、オレが棲んでいる世界コンテクストは変わらない。

二度目の休職をして職場に復帰した。復帰した直後に人事部長からかけられた言葉は衝撃であった。

「次、休職するようなことがあれば解雇になると思ってください」

頭が混乱した。
でも簡単な話だ。会社が社則で解雇できる条件を書いているのだ。フルタイムに耐えうる心身の状態であること、ということだ。会社都合による解雇じゃないという根拠となり、オレは離職手当が減額される。ちなみにこれを「通常解雇」というらしい。
お賃金をだして期待する成果物をだしてほしい、だから社員の適正としてそのような条件があるのは当然だろう。はあ、見てなかった。二回目の休職するときに先にいってほしかったけど、復職後にいわれるなんて。まあ、迷惑かけてる身なので文句をいうのも筋違いだが、流れを見る限り会社はオレをお荷物扱いしたことがわかった。直接、口頭で伝えるばでもなく、チャットで一言だ。
会社で働くモチベーションがゼロになった。何も期待されていない。厄介払いしたい社員。
実はそれ以前では、個人的に気に入っているニッチなプロダクトをつくっている会社で気に入っていた。アイソレーションタンクの制御ソフトウェアとかクールで可能性もある。でも、ハードワークに耐えられない人間はノーサンキュー。分からなくもない、資金も潤沢なわけじゃないし、スタートアップとしてバリバリ働いてくれるエンジニアを重宝したいだろう。そういったアドレナリンジャンキーのエンジニアに苦言を呈するのがオレの役目でもあった。今本当にそれをやる必要がありますか? あれより、これを先にやる理由ってなんですか? それより先にやることありますよね? そこの仕様に詰めるぐらいなら他にもっと大きな問題がありますよね? チームを育成しなければ今後このサービスは維持できなくなりますけど、また天才プログラマに頼んでいいんですか?
そんな問いかけをする愚者の賢者役をやっていたオレはどんどん憂鬱になっていた。そういう役回りをやることで組織に「気付き」を提示できるという思い上がりだった。結局、オレも傲慢だったのだ。その傲慢のためにオレは馘首になる。オレの責任。合理的だ。
だけど、正直に言おう。腹が立ってしょうがない。逆恨み、かっとなってやった。合理性はない。だけど、人間とは基本的に合理性のない存在だ。合理的にであるのは、簡単なことじゃないと思う。自分は無力で伝えきれなかった、だから相手を恨む。結局、オレはその程度の小さい人間だ。

オレに与えられているタスクは「窓際社員用」だ。やっても、やらなくてもいい。退屈なタスク。でもなにも進んでいないとマネージャーからどやされる。オレはこの手の作業を「雪かき」と呼んでいる。積もった雪はかき出さなければならない。そこに新しい発見もない、成長もない。ただ必要だからやる。本当に必要なのは、雪かきをしなくてもいようにするには? だけど、その問いを任せてもらえる訳はない。だって馘首間際の社員なのだから。

自分の立場は良くわかっている。崖っぷち。ただ、粛々とタスクをこなせば、昇級も一生ないけど、給与が保証される。正直、これはいうほど悪くない。8時間脳死していれば生きるために必要な金額を補償してくれる。オレはそれをヨシとした。この会社がなくなったら終わりだが、現状ではオーライだ。

与えられたタスクをプログラムで自動化する。あとはまとめサイトをみたり、個人の内職をしたり。おいしい仕事だ。当然、他の優秀なエンジニアはプロダクトの価値向上に貢献している。オレもそうなりたかったなと思う。でも、その感情自体が奴隷根性である。彼らがビジネス的なエンジニアリング活動で価値向上、自身のスキル向上をはかっていることに、なんら焦りを感じる必要はないのだ。
自分が彼らたちのおこぼれに預かる乞食なのはそれでいい。オレにとってはこれでも文句をいうほどの待遇ではないのだ。なにせ、この待遇なら死にはしない。それどころから、余剰資金だっていただける。何を文句をいう必要があろうか。

生きるか、死ぬかは8時間にかかっている。
仕事8時間=脳死時間、睡眠時間=8時間、のこりの8時間をどうするかだ。家事全般をのこして5時間としよう。5時間をどのようにいきるか、それがおれにとっての幸福論の題材になる。いまはまだうまくいっていない。会社を憎悪し、世界を憎悪し、誰彼かまわず八つ当たりすることで心を落ち着けている通り魔みたいな人間だ。

ちなみに、今日の5時間は

  • 自意識を失うまでしこたまお酒飲む
  • 去人たちZEROのスクリプトを修正する
  • 日記を書く
  • 世界を恨む、とても激しく、でも、諦めつつ

だった。

眠剤を飲んだ。寝る。明日こそ良い一日に。
自分のことを最低な人間だと思うが、人に迷惑をかけてないなら、まあ、楽しんだらええ、とみんなが激励してくれる。
(オナニー同様の)日記を書くのは愉しい、何ヶ月がぶりに気付いた今日だった。

01月20日(水)

身体が重い。動かない。限界の時間。這いずり出す。這いずりだして執務室に向かう。PCの電源を付ける。勤務開始のボタンを押す。

ホッシーは元気で笑っている。今日もだるいけどやっていくしかないね、ねっ、という感じである。でも顔は爽やかだ。なにか、前日のことに負い目でも感じているのではないかというぐらいだ。そこはいい。ホッシーがにこやかで、オレそんなにこやかな彼と一緒に仕事ができるならそれに越したことはない。

デイリースタンドアップが終わったあと、個別のチームにわかれてホッシーとオレのビデオ通話になる。オレは体調不良をかくしていう。ガントチャートがどうなっているか教えて、と。するとホッシーは笑顔で応える。笑みさえたたえている。スプレッドシートガントチャートを更新していく。
「このチームでやるタスクは残り一つで、このタスクも今日で終わるでしょう」
ホッシーがいう。これが終わることで、オレの出張理由も終わる。休職はいつでもできるようになる。むちゃをいえば、明日からだってできる。

オレはゲロがでそうになる。前日に飲み過ぎた。二日酔い? 違う、前日に酒を飲んでいないわけではないがいつもにくらべれば少量だ。これは慢性的な胃炎、食道炎に違いない。
「ごめん、ホッシー
 そういうとホッシーは眉間をしかめる。
「オレには午前中に働ける余裕がない。あるいは居たとしてもペアプログラミングのパートーナー賭してパフォーマンスを発揮することはできそうにないんだ。ごめん、午前は有休をとらせてくれないか」
 ホッシーは諦めたような悟ったような表情をする。戸惑っていたのかもしれない。でも即座に返答する。「わかりました。また、午後に。お大事になさってください」
 ビデオ通話を切る。マネージャーに午前休の連絡をする。ホッシーがオレに「お大事に」と言ってくれたのが嬉しい。彼からはあまり聞かれない言葉だ。

 オレは這いずりながら布団に戻る。主虫状のいきものになって布団の上にもどる。寒気と吐き気が襲ってくる。布団を被る。ふっと気を失って起きる。全身汗だくで布団もシーツもビショビショである。オレはただたんんに静かに寝ることもできない。でもそういう生き物だ。
 オレは怒り狂って全裸になり、タオルで全身の汗を拭き取ると新しい肌着に替える。そしてびしょ濡れのシーツと布団を追いやって、適当な毛布だけにくるまってねる。

目が覚めると午後の勤務時間だった。這いずってPCにはいよると勤務時間開始のボタンを押す。
ホッシーとビデオ会議をして作業を進める。午前休作戦は良かったようでオレの体調はよくなっているし、法師の言っていることもよく理解できる。さすがはオレである。休憩のタイミングを心得ている。その作業は16時までにはおわる。素晴らしい。

これが終わったということはオレの一旦の出向理由は完了したということになる。いつでも休職にはいってよい。でも、おれには心残りがある。ホッシーはオレのことをなんだとおもっていたのだろうか? 都合の用意装置、であればよれでよし。でもオレを「人」の分類としてカテゴライズした上で、仕事上の一時的なパートーナーとでも思っているなら、オレには野心がでてくる。まあ、無理だろうけどね。
ホッシーと一緒に仕事できて楽しかったよ」
「わたしもですよ」
 とホッシーはいう。なにも進展しない会話だ。細かな探り合い、悲しい探り合い。
「明日からわたしがいなくなってもいい?」
「うーん、やりたい作業はあるんですが……」
「ふむふむ。オレと一緒にやってもいいけど、チームのナレッジレベルとしてそれでいいのかっていうことかな?」
「おっしゃるとおりです。だけどダメ元でやってみませんか?」
 オレはうなずいていう。
「それをアジャルではなんというかなあ?」
「検証タスク? フィジビリティスタディ?」
「スプリントゼロ。オレはホッシーとスプリントゼロをシテ休職する。最高の休職プロセスだ」

ホッシーは苦笑いを浮かべた。たいした意味はない。なにも発話できなかったのだ、その場において。

オレは事務手続き上の休職を進める。人事に提出する資料。マネージャーとの認識合わせ。
その結果分かることがある。オレはこの会社に所属していない。


仕事、終わりにエクリプスのMTGをする。
河合さんもゆくえさんもオレには頓着しない。それでいい。もう廃人だから。
一方で廃人のわたしをどう扱うかも考えてくれない。廃人は廃人なりにやれといわれる。正しいが正しくない。だれも誰もと愚痴れない。@lice おれはいまこんな泥沼にはまり込んでしまったよ。返事はない、ただの屍のようだ。

ブログを書く。これを描くことが攻撃だから。誰もオレの攻撃に気づいてくれない。だからここだけでも攻撃しなければ。
何度も言う。死ぬのはお前等だ。オレは死なない。死んでしまえ、おまえらよ。オレは死なない。